幸福的家庭(中日对译连载八)
“……所以主人的书房门永远是关起来的。”他走回来,坐下,想,“有事要商量先敲门,得了许可才能进来,这办法实在对。现在假如主人坐在自己的书房里,主妇来谈文艺了,也就先敲门。——这可以放心,她必不至于捧着白菜的。
「……だから主人公の書斎のドアは、とこしえに締めておくものだ」彼は席に戻って来て腰を下した。「用事があって相談したいなら、まずドアをノックして、許可を得てから入って来る。この方法は実際いい。たとい主人公が自分の部屋に坐して主婦が来て文芸の話をするにもせよ、まず第一にドアがノックされねばならぬ。――こういう風なら安心していられる。彼女が白菜なぞを抱え込んで来るはずがないのだから
“‘Come in,please,my dear.’
『Come in, please my dear.』
“然而主人没有工夫谈文艺的时候怎么办呢?那么,不理她,听她站在外面老是剥剥的敲?这大约不行罢。或者《理想之良人》里面都写着,——那恐怕确是一部好小说,我如果有了稿费,也得去买他一部来看看……。”
しかしだ。主人公が文芸なぞを語っている閑がない時にはどうしたものだろう。いっそ放(ほ)ったらかしておくか。彼女が外に立って、いつまでもドンドン叩いていたら? そんなことはまずまず出来ないことだ。そういうことは、ひょっとすると、『理想の良人』の中に出ているかもしれない。あれはたしかにいい小説に違いない。今度原稿料が入ったら一冊買ってみてやろう……」
拍!
ピシャリ!
他腰骨笔直了,因为他根据经验,知道这一声“拍”是主妇的手掌打在他们的三岁的女儿的头上的声音。彼の腰ッ骨は、ピンとなった。と云うのもこれまでの経験で、このピシャリの音は、妻が三つになる女の子の頭をひっぱたく音だからだ。
“幸福的家庭,……”他听到孩子的呜咽了,但还是腰骨笔直的想,“孩子是生得迟的,生得迟。或者不如没有,两个人干干净净。——或者不如住在客店里,什么都包给他们,一个人干干……”他听得呜咽声高了起来,也就站了起来,钻过门幕,想着,“马克思在儿女的啼哭声中还会做《资本论》,所以他是伟人,……”走出外间,开了风门,闻得一阵煤油气。孩子就躺倒在门的右边,脸向着地,一见他,便“哇”的哭出来了。「幸福な家庭……」彼は子供のしゃくり上げる声を聞きつけた。彼はまだ腰をピンとさせたまま考えていた。「子供は遅く出来るものは遅く出来るが、あるいはいっそない方がいいのかもしれない。二人でキレイさっぱりと――あるいはいっそ下宿住まいをする方がいいのかもしれない、あとは何もかもあいつ等に請負わせて、自分一人でキレイさっぱりと」
啜り泣きの声がますます大きくなってきたので、彼はまたも立上り、門幕(カーテン)を潜(くぐ)り出て、「マルクスは子供の泣声の中でも、資本論を書き上げたから彼は偉人である……」と、考えながら、外に出て風除けの戸を開けると、石油の匂いがぷんとした。子供は門の右辺に横たわって顔を地面(じべた)に向けていたが、彼の顔を見るとわっと泣き出した。
著者:鲁迅
译者:井上红梅