短评---余录
2017/2/6
デンマークの童話作家、アンデルセンの「影法師」は気味の悪い物語だ。若い学者が自分の影をなくしてしまう。影はやがて元の主人である学者より地位や財力を得た人間として戻ってくる。主人と影の立場は逆転し、学者は命を奪われる。影とうまく付き合わないと身を滅ぼす
【丹麦的童话作家安徒生的“影法师”是一个令人感到不快的故事。(讲述的是)一位年轻的学者消除了自己的缺点,那些缺点最终还是回到了原来的主人身上,回到了学者这个拥有地位和财产身份上。主人和缺点的处境逆转了,学者被夺去生命,因与缺点无法和谐相处而自取灭亡(的故事)。 】
▲影とは人間の心に潜む闇を映し出したものかもしれない。それは社会の中にもあるだろう。昨秋、アンデルセン文学賞を受賞した村上春樹さんはこの物語を引用してスピーチした。「全ての社会と国家にも影があり、向き合わなければならない。われわれは影から目を背けがちで、排除しようとさえする」
【影子也许是能映照出人的内心。在社会中也存在(这样的事)。去年秋天,安徒生文学奖获奖者村上春树在演讲中引用了这个故事“整个社会和国家的也有其缺点,而且必须面对。我们常常不正视这些缺点,企图排除掉(这些缺点)”】
▲トランプ米大統領の場合、自身の影を見ようともしない。全て自分が正しい。排外主義的な政策に批判が集まっても意に介さない。トランプ氏の発言は中東情勢も不安定化させかねない。イスラエルとパレスチナが帰属を争うエルサレムへの米大使館移転構想もその一つだ
【美国大总统特朗普也没看到自身的缺点,认为自己才是正确的。丝毫不把聚集起来的批判排外主义的政策(的声音)放在心上。特朗普氏的发言可能加剧中东情势的不安定化。以色列和巴基斯坦争夺归属,向耶路撒冷的美国大使馆转移也是(特朗普的)构想之一。】
▲村上さんは8年前、そのエルサレムで文学賞を受賞し、現地で講演した。体制を「壁」、個人を「卵」に例えて「私は常に卵の側に立つ」と述べ、反響を呼んだ
【村上在八年前在耶路撒冷领文学奖的时候在当地发表演讲。把体制比作“壁壳”。个人比作“卵”,说“我就是常常站在卵的旁边”,呼吁反响。】
▲イスラエル軍によるパレスチナ自治区への攻撃で1000人以上が死亡した直後のことだった。受賞すべきか自分に問いかけた末、あえてイスラエルの「影」に触れた
【由以色列军队向巴基斯坦自治区发动的攻击直接导致了1000以上的人死亡。问问自己是否应该领这个奖之后,硬是碰触到了以色列的“影”。】
▲村上さんはアンデルセン賞のスピーチでこうも述べている。「影と向き合わなければ、いつか影はもっと強大になって戻ってくるだろう」。安倍晋三首相は今週末、トランプ氏との初の首脳会談に臨む。大きくなる米国の影に言及するのか、あるいは目を背けるのか。
【村上在领安徒生奖的演讲中这样说道“如果要面对缺点的话,无论什么时候都是缺点变的更强大吧”。安倍晋三首相这周末,出席了和特朗普氏的首次首脑会谈,提到强大的美国的影子时,时不时的会(选择)忽略。】