2018-01-22 勉強1

2018-01-22  本文已影响0人  心情晴雨表

トキは国際的に絶滅の危機に直面している鳥である。元々はロシア東部、中国東北部から中部、朝鮮半島、日本など東アジア一帯に広く分布していた。しかし、乱獲と環境の悪化によって各地で減少し、現在では、絶滅する恐れのある動物として絶滅危惧種に登録されている。

現在、世界中で野生のトキが生息しているのは中国のみで、陝西省西安市の南に位置する洋県にトキの生息地がある。中国でも一時期トキは絶滅したと考えられていたが、1981年に7羽が発見された。その後、営巣地の監視、保護、人工繁殖などに取り組み、現在では1000羽以上が確認されるに至っている。洋県の「陝西トキ救護飼養センター」では、自然と同じような環境でトキを飼育するかたわら、パンフレットやビデオを使って小学生向けのキャンペーンを行うなど、国民に対する普及啓発を行っている。

こうした中国のトキ保護活動に対して日本が支援をしていることはあまり知られていない。「中国トキ保護支援基金」を募ったり、『中国トキ保護観察団を派遣し、野生のトキの観察や保護施設や地元小学校を訪問したりして、交流を深めている。

一方、日本のトキは、明治時代以降急激に数が減った。1981年には、その時点で野生に残っていた最後5羽を新県佐渡島の「佐渡トキ保護センター」に保護し、人工繁殖を試みた。しかし、懸命の努力にも関わらず、人工繁殖は失敗に終わり、2003年をもって日本のトキは絶滅した。

そのような状況のもとで、日本に救いの手を差し伸べたのが中国だった。1998年、中国の江沢民主席が来日に際して、2羽のトキの贈呈を約束した。よく1999年、雄の友友と雌の洋々が日本に到着し、佐渡トキ保護センターで飼育されることになった。それ以来、この2羽を元にトキの人工繁殖が行われ、2007年現在、107羽が飼育されるに至っている。繁殖は次々と成功し、自然に戻す計画も進んでいる。

中国の協力のおかげで、日本のトキの再生が実現した。今後は、日本が環境を整備し、自然の中でトキの飛び姿が見られるよう、努力していかなければならない。

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