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【日语共读】《心》夏目漱石(181)

2019-05-11  本文已影响0人  日语之声



《心》讲述的是“先生”结识并爱上了房东家的小姐,同时也赢得了房东太太的好感,但却因年少时曾受到叔父的欺诈而对他人时存戒心,迟迟不能表白自己的心意。后来,“先生”的好友K住进了房东家里,也爱上了小姐,直率的K向好友“先生"表白了自己的心事,“先生”在表面上批评K“不求上进”,背地里却偷偷地向房东太太提出要和小姐结婚。知道了这一切真相之后的K在绝望中自杀了,同时K的死也留给“先生”一生的不安和自责,婚后的“先生”一直无法忘却K,他的内心无比的寂寞,终于也走上了自杀的道路。

 「二人は各自(めいめい)の室(へや)に引き取ったぎり顔を合わせませんでした。Kの静かな事は朝と同じでした。私(わたくし)も凝(じっ)と考え込んでいました。

    “我们回到各自的房间,没再露面。K静悄悄的同上午一样。我也呆呆地沉思起来。

私は当然自分の心をKに打ち明けるべきはずだと思いました。しかしそれにはもう時機が後(おく)れてしまったという気も起りました。なぜ先刻(さっき)Kの言葉を遮(さえぎ)って、こっちから逆襲しなかったのか、そこが非常な手落(てぬか)りのように見えて来ました。せめてKの後(あと)に続いて、自分は自分の思う通りをその場で話してしまったら、まだ好かったろうにとも考えました。Kの自白に一段落が付いた今となって、こっちからまた同じ事を切り出すのは、どう思案しても変でした。私はこの不自然に打ち勝つ方法を知らなかったのです。私の頭は悔恨に揺(ゆ)られてぐらぐらしました。

    我想当然应该向K表白自己的内心,然而又觉得机会已经过去了。为什么刚才我不打断他的话,来个反击呢?这仿佛是个很大的失策。至少应该在K说完之后,当场把自己的心事说出来,也许这样还会好些的。如今K已经表白完了,自己再去作同样的倾诉,我再三考虑也觉得不妥。我不会这种不自然地取胜的方法。我的头被悔恨摇晃得犹豫不决了。

私はKが再び仕切(しき)りの襖(ふすま)を開(あ)けて向うから突進してきてくれれば好(い)いと思いました。私にいわせれば、先刻はまるで不意撃(ふいうち)に会ったも同じでした。私にはKに応ずる準備も何もなかったのです。私は午前に失ったものを、今度は取り戻そうという下心(したごころ)を持っていました。それで時々眼を上げて、襖を眺(なが)めました。しかしその襖はいつまで経(た)っても開(あ)きません。そうしてKは永久に静かなのです。

    我想,K要是再打开隔扇走进来就好了。刚才我就象遭到突然袭击一样,没有丝毫应付他的准备。我决心这次要把上午失去了的东西夺回来,于是时时睁大眼睛盯着隔扇。然而那隔扇却总是不开,K一直静静的,没有一点响动。

その内(うち)私の頭は段々この静かさに掻(か)き乱されるようになって来ました。Kは今襖の向うで何を考えているだろうと思うと、それが気になって堪(たま)らないのです。不断もこんな風(ふう)にお互いが仕切一枚を間に置いて黙り合っている場合は始終あったのですが、私はKが静かであればあるほど、彼の存在を忘れるのが普通の状態だったのですから、その時の私はよほど調子が狂っていたものと見なければなりません。それでいて私はこっちから進んで襖を開ける事ができなかったのです。一旦(いったん)いいそびれた私は、また向うから働き掛けられる時機を待つより外(ほか)に仕方がなかったのです。

    不大工夫,我的内心渐渐被这宁静扰乱了。一想到K在隔扇那边正想什么,便觉得无法忍受。平时我们虽然总是这样,隔着一张隔扇,常常一声不响。但那时他越是安静,我就越加忘记他的存在,这本来是一般常态。我却被弄得失去了常态。但是,我不能自己主动去打开隔扇。一旦错过了说话的机会,我只好等待对方能再给个时机。

主播介绍

本期主播:魏衍

本期编辑:晋助

责任编辑:日语之声   

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