【日语共读】《蟹工船》(31)
今天主播 miko 为我们继续带来
日本文学《蟹工船》(31)
では、はじめましょう!
蟹工船(31)――歴史が何時でも書いているように、それはそうかも知れない気がする。然し、彼の心の底にわだかまっているムッとした気持が、それでちっとも晴れなく思われた。彼は黙ってベニヤ板のように固くなっている自分の腹を撫でた。弱い電気に触れるように、拇指のあたりが、チャラチャラとしびれる。イヤな気持がした。拇指を眼の高さにかざして、片手でさすってみた。――皆は、夕飯が終って、「糞壺」の真中に一つ取りつけてある、割目が地図のように入っているガタガタのストーヴに寄っていた。お互の身体が少し温ってくると、湯気が立った。蟹の生ッ臭い匂いがムレて、ムッと鼻に来た。
——学生觉得,也许就跟历史一贯所写的一样,他说的也有点儿道理。不过,他又觉得郁结在心头的一腔闷气,丝毫也不会因此而平复。他默默地抚摸着自己的肚皮,硬帮帮地就像块胶合板。大拇指那地方麻酥酥地,像是触了微弱的电流。他心里很难受。把拇指举起来,拿另一只手搓了搓。——大家吃过晚饭,正凑在仅仅在“粪坑”正中摆了那么一个,像地图似的裂着大缝子,快要散架子的火炉边。他们身上稍微一暖和过来,就冒起了热气,泛起一股蟹腥味儿,直冲鼻子。
「何んだか、理窟は分らねども、殺されたくねえで」「んだよ!」
憂々した気持が、もたれかかるように、其処へ雪崩れて行く。殺されかかっているんだ! 皆はハッキリした焦点もなしに、怒りッぽくなっていた。
“也说不出个道理来,可就是有点不愿意死啊!”
“可不呗!”
人们抑郁的心情,像有了寄托似的,一下子集中到这个问题上去。眼看就要送死了!大家虽然也没有明确的目标,但都动不动就要发火儿。
「お、俺だちの、も、ものにもならないのに、く、糞、こッ殺されてたまるもんか!」吃りの漁夫が、自分でももどかしく、顔を真赤に筋張らせて、急に、大きな声を出した。一寸、皆だまった。何かにグイと心を「不意」に突き上げられた――のを感じた。
「カムサツカで死にたくないな……」
「…………」
「中積船、函館ば出たとよ。――無電係の人云って
「帰りてえな」
「帰れるもんか」
「中積船でヨク逃げる奴がいるってな」
「んか ……ええな」
「漁に出る振りして、カムサツカの陸さ逃げて、露助と一緒に赤化宣伝ばやってるものもいるッてな
「…………」
“那、那也,归、归不了咱们,妈、妈的,凭什么得、得送死!”
结巴渔工连自己也急得红头胀脸,突然大声嚷起来。
一时,大家沉默了,觉得似乎有个什么东西“突然”涌上心头。
“死也别死在堪察加呀!……”
“听说,交通船已经从函馆开出来了——电报员说的。”
“真想回去呀!”
“哪能回得去呢!”
“听说,常有搭交通船逃跑的!”
“是吗?……那可不错呀!”
“说是,还有假装出去捕蟹逃上堪察加岸,跟老俄一道儿搞赤化宣传的呐!”
“……”
「日本帝国のためか、――又、いい名義を考えたもんだ」――学生は胸のボタンを外して、階段のように一つ一つ窪みの出来ている胸を出して、あくびをしながら、ゴシゴシ掻いた。垢が乾いて、薄い雲母のように剥げてきた。
「んよ、か、会社の金持ばかり、ふ、ふんだくるくせに」
“为日本帝国?——名堂想得还真好!”学生解开胸前的扣子,亮出像搓板一样一条一条洼下去的胸脯来,一边打着哈欠,一边哧哧地挠。泥垢干了,就像薄薄的云母片似的朝下掉。
“就是!都、都叫公司的大老板们捞、捞走了!还他妈的……”
カキの貝殻のように、段々のついた、たるんだ眼蓋から、弱々しい濁った視線をストオヴの上にボンヤリ投げていた中年を過ぎた漁夫が唾をはいた。ストオヴの上に落ちると、それがクルックルッと真円にまるくなって、ジュウジュウ云いながら、豆のように跳ね上って、見る間に小さくなり、油煙粒ほどの小さいカスを残して、無くなった。皆はそれにウカツな視線を投げている。
「それ、本当かも知れないな」
一个已过中年的渔工,抬起他那牡蛎壳一样层层皱纹的松弛的眼皮,用微弱而混浊的目光呆呆地瞧着火炉,啐了口唾沫。那唾沫一落在火炉上,就轱辘辘滚得溜圆,一边吱吱地叫着,一边像炒豆似的跳,眼瞅着小了,剩下煤烟子粒那么一丁点儿的小渣渣,消失了。人们都瞧着这无聊的玩艺儿。
“那,说不定还是真的呐!”
然し、船頭が、ゴム底タビの赤毛布の裏を出して、ストーヴにかざしながら、「おいおい叛逆なんかしないでけれよ」と云った。
「…………」
「勝手だべよ。糞」吃りが唇を蛸のように突き出した。
ゴムの焼けかかっているイヤな臭いがした。
「おい、親爺、ゴム!」
「ん、あ、こげた!」
可是,掌船的却一边把胶底水袜子的红毡里子翻过来在炉子上烤着一边说道:“喂喂!可别造反呐!”
“……”
“管他呢!妈的!”结巴渔工把嘴唇撅得像章鱼似的
一股子胶皮底要烧着的味儿。
“喂!老爷子,胶底!”
“唔。呀!焦了!”
本期主播
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主播/miko
小编/小郑
责任编辑/日语之声