【日语共读】《橡子与山猫》
皆さん、こんばんは、ヒマワリです。
今天继续为大家分享日本作家宫泽贤治的短篇小说《橡子与山猫》。
では、一緒に見ましょう。
どんぐりと山猫
宮沢賢治
一郎はだんだんそばへ行って、びっくりして立ちどまってしまいました。その男は、片眼で、見えない方の眼は、白くびくびくうごき、上着のような半纒はんてんのようなへんなものを着て、だいいち足が、ひどくまがって山羊やぎのよう、ことにそのあしさきときたら、ごはんをもるへらのかたちだったのです。一郎は気味が悪かったのですが、なるべく落ちついてたずねました。
「あなたは山猫をしりませんか。」
一郎一步步走到那人的身边,不禁大吃一惊顿住脚步。这个人只有一只眼睛,瞎掉的那只眼泛着白色,不停的转动着。他身上穿着一件类似外套又类似短褂的奇妙上衣,双脚更是弯曲得像山羊脚,而且脚尖竟然是盛饭的饭勺形状。一郎感到一阵恶心,却又故作镇定的问道:
“请问你认识山猫吗?”
するとその男は、横眼で一郎の顔を見て、口をまげてにやっとわらって言いました。「山ねこさまはいますぐに、ここに戻もどってお出でやるよ。おまえは一郎さんだな。」
男人斜眼望着一郎,撇着嘴笑道:“山猫大人不久就会回来,你是一郎吧?”
一郎はぎょっとして、一あしうしろにさがって、「え、ぼく一郎です。けれども、どうしてそれを知ってますか。」と言いました。するとその奇体きたいな男はいよいよにやにやしてしまいました。「そんだら、はがき見だべ。」
一郎暗吃一惊,往后退了一步回说:“是的,我是一郎。你怎么知道?”
那个怪异男人笑得更深:“那么,你是收到明信片了?”
「見ました。それで来たんです。」
“收到了,所以我才来这里。”
「あのぶんしょうは、ずいぶん下手だべ。」と男は下をむいてかなしそうに言いました。一郎はきのどくになって、
「さあ、なかなか、ぶんしょうがうまいようでしたよ。」
“明信片,写得真够烂的吧。”男人低下头难过地说。一郎有点于心不忍,安慰说:“是吗?我觉得写得很好呢。”
と言いますと、男はよろこんで、息をはあはあして、耳のあたりまでまっ赤になり、きもののえりをひろげて、風をからだに入れながら、
「あの字もなかなかうまいか。」とききました。一郎は、おもわず笑いだしながら、へんじしました。
「うまいですね。五年生だってあのくらいには書けないでしょう。」
男人听后高兴得喘着大气,整个脸红到耳根。他敞开上衣的领口,让风灌进里面。
“那些字是不是也写得不错?”一郎忍不住笑出声来,回他说:“写得很漂亮啊!就算是五年级的也写不出那么漂亮的字来呢。”
すると男は、急にまたいやな顔をしました。
「五年生っていうのは、尋常じんじょう五年生だべ。」その声が、あんまり力なくあわれに聞えましたので、一郎はあわてて言いました。
「いいえ、大学校の五年生ですよ。」
男人听后,皱起眉头:“你说的五年级是小学五年级吧?”
声音有气无力,听起来可怜兮兮的。一郎只好急忙回说:“不不,我说的是大学五年级。”
すると、男はまたよろこんで、まるで、顔じゅう口のようにして、にたにたにたにた笑って叫びました。
「あのはがきはわしが書いたのだよ。」
男人听后又高兴得咧开嘴,笑得仿佛整张脸都是嘴巴一样,再大声欢呼:“那封明信片正是我写的!”
一郎はおかしいのをこらえて、「ぜんたいあなたはなにですか。」とたずねますと、男は急にまじめになって、「わしは山ねこさまの馬車別当べっとうだよ。」と言いました。
一郎忍着笑问:“请问你究竟是谁?”
男人马上正色地回说:“我是山猫大人的马车夫。”
今天的共读到此结束,感谢大家的收听。
では、おやすみなさい。
本期监制:日语之声
本期小编:沫 言
本期主播:ヒ マ ワ リ
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